八、九変篇 4 吾の以って待つ有ることを恃む

 故に兵を用うるの法、その来たらざるを恃むことなく、吾の以って待つ有ることを恃むなり。その攻めざるを恃むことなく、吾の攻むべからざる所有るを恃むなり。


 したがって、戦争においては、敵の来襲がないことに期待をかけるのではなく、敵に来襲を断念させるような、わが備えを頼みとするのである。敵の攻撃がないことに期待をかけるのではなく、敵に攻撃の隙を与えないような、わが守りを頼みとするのである。


【仕事・職場で】

 表現が悪いことはご容赦いただきたい前提であるが、操作しやすいのは相手だろうか?自分だろうか?もちろん、自分自身である。

 相手に「こうあってほしい」「ああしてほしい」と期待しても、そのようになってもらうのは大変なことだし、まったくそうならないことの方がむしろ多い。

 それに対して、自分自身を自分の望む方向へ進めるように努力することの方が、はるかに容易である。まずは、自ら努力をし、自分を強くすることが肝要である。


★変えられるのは自分と未来。変えられないのは人と過去。

★人に過度の期待はしない。人の成果は、それが少なくても素直に感謝するべき。なぜなら、その到達がその人にとっての総合的な精一杯だからである。

★なんでも、自分の思い通りに動くと思ってはいけない。むしろ、思い通りにならない。思い通りにならない前提に立てば、比較的思い通りになる自分を鍛える方向になる。


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